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売れる接客、教えます

【第14話】断られた時の切り返し術

📅 公開日:2026年5月11日
第14話:断られた時の切り返し術

📖 売れる接客の教科書シリーズ

第1章(基礎〜販売):第1〜10話はこちら

▶ 第2章:個人売上 実践強化編

第11話:アプローチ精度 第12話:接客の終わり方 第13話:決定率アップ 第14話:切り返し術 第15話:高額商品の見せ方 第16話:客単価アップ 第17話:インバウンド接客 第18話:クレーム対応 第19話:繁忙期対応

「少し考えます」

販売員が一番聞きたくない言葉です。頭の中が一瞬真っ白になって、とっさに「そうですよね、ゆっくり考えてください」と引いてしまう——そんな経験はないでしょうか。

でも私はこの一言を聞いた瞬間、ギアを上げます。

ここからが接客の本番だからです。

私は現在も外資系ラグジュアリーブランドでプレーイングマネージャーとして働いています。切り返しが苦手なスタッフに共通しているのは、「何を言うか」ばかりを考えていること。本当に必要なのは、「なぜ迷っているか」を一緒に整理することです。

「少し考えます」はゴールではなく、本番のスタート。

ここからの動き方で、決定率が大きく変わります。

「少し考えます」の裏にあるもの

この一言を聞いた時、まず私が考えることがあります。

接客のやり取りからネックになっているものを予測する。そしてお客様自身にも認識してもらうために、直接聞きます。

「何で悩んでいらっしゃいますか?」

「何かネックになっていることはありますか?」

直接聞くことに躊躇う販売員は多いです。でもこれは正解です。直接聞くことで「一緒に解決しようとしている」という姿勢が伝わります。お客様も自分の迷いを言語化することで、答えが出やすくなります。

悩みの原因は4パターンに分けられる

「少し考えます」の裏にある理由は、ほぼ次の4つに集約されます。

  • ① 価格が気になる
  • ② 用途が合うか不安・誰かに相談したい
  • ③ 他店・他ブランドと比較したい
  • ④ その他(タイミング・気分など)

どのパターンかがわかれば、対応は変わります。

原因別の対応——①価格が理由の場合

価格の迷いには、いくつかのアプローチがあります。

✅「今日はポイント◯倍なので、実質◯◯円になります」

✅「このブランドは年に1〜2回価格改定があります。今の価格で買われる方が長い目で見るとお得です」

✅ タブレットで競合の価格帯を一緒に確認する

原因別の対応——②用途・他者相談が理由の場合

「パートナーに見せてから」「家族に相談してから」というケースには、ビデオ通話で相談相手をその場でつなぐ提案が有効です。

「もしよければ、今その方にビデオ通話でお見せすることもできますよ」

原因別の対応——③他店・他ブランドと比較したい場合

引き止めようとするほど信頼を失います。ここは逆の発想が効きます。

「気持ちよくリリース」が最強の切り返しです。

✅「◯◯ブランドが気になるなら、ぜひ一度見に行ってきてください。その上で私たちのブランドの良さをわかっていただけると思います。またいつでもいらしてください」

自ブランドへの自信を伝えた上で、笑顔で送り出す。これをされたお客様は「押しつけてこなかった」という印象を持ちます。信頼が生まれて戻ってくることが多いのは、この対応をしている販売員です。

気持ちよくリリースした後が本当の勝負

「気持ちよくリリース」した後、必ずやることがあります。

連絡先を取ること。

買わなかったお客様にも、必ず連絡先を取っておきます。これが次の来店につながる唯一の手がかりです。

「よろしければ連絡先だけ教えていただけますか?新作が入った際や価格改定の前にご連絡できます」

そして3日以内にサンキューメールを送ります。定型文ではなく、接客中の会話を1つ入れたパーソナルな一通を。

「本日はご来店いただきありがとうございました。先ほどご覧いただいていた◯◯、まだご用意がございます。またゆっくりいらしてください」

気持ちよく送り出して、丁寧にフォローする。この流れが「今日決まらなかった接客」を「次回来店の予約」に変えます。

今すぐ解決できるか・できないかで判断する

ここが切り返しの本質です。

今解決できるネックなら、押す。

今解決できないネックなら、気持ちよくリリースする。

この判断基準を持つだけで、無駄に押しすぎることも、早く引きすぎることもなくなります。

まとめ

  • 「少し考えます」を聞いたらギアを上げる——ここからが接客の本番
  • 直接「何で悩んでいますか?」と聞く——一緒に解決する姿勢が信頼を生む
  • 原因は4パターン——価格・用途相談・他店比較・その他
  • 今解決できるなら押す。できないなら気持ちよくリリースする
  • 買わなかったお客様にも連絡先を取り、3日以内にサンキューメールを送る

📋 明日からできること

✅ 「少し考えます」と言われたら「何かネックになっていることはありますか?」と直接聞く

遠回しな質問より、直接聞く方がお客様も答えやすい

✅ 他店比較したいお客様は気持ちよく送り出す

「ぜひ見てきてください」の一言で信頼が生まれる。戻ってくる確率は押し続けるより高い

✅ 買わなかったお客様にも連絡先を取る

「また今度」で終わらせない。3日以内のサンキューメールが次の来店を作る

📖 次回予告

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